発達障害の子との毎日

発達障害の子供との日常を綴っています。真面目な話あり、くだらない話ありです。

東日本大震災。

こんにちは。生まれは東北、シュウを出産したのも東北のmamemuchiです。今日は3・11ですね。7年前の今日、大きな地震がありましたね。私その被害の一部を体験しました。「一部」と言うのは、私がいたのは日本海側だからです。甚大な被害が出た太平洋側と比べたら、被害は最小限だったと言えるでしょう。それでも、沢山の不安や不便を体験しました。今回はシュウの発達障害からは外れて、その時の話をしたいと思います。

 

私は当時、首都圏在住でした。しかし2011年の冬は、里帰り出産の為に東北地方の実家に戻っていました。3・11のその時、私は実家の部屋で父と会話をしていました。

「・・・あ、地震だ。」と感じたのは、小さな揺れが発生した時でした。全く動揺はしませんでした。小さな地震なんて、よくある事だからです。どうせすぐにおさまります。しかし、その時の地震はなかなかおさまりませんでした。揺れそのものも、だんだんと激しくなっていきました。

しかしそれでもまだ、私は平常心でした。父と「何かこの地震随分と長いね~。」なんて話していました。

 

実際その地震で、実家には目に見える大きな被害は出なかったのです。棚の上の物が落下する事すらなかったのです。

 

テレビで太平洋側の甚大な被害を知った時には愕然としました。

 

この大地震は、日本海側の住民にも大きな影響をもたらす事となりました。まず電気やガス、水道が止まってしまいました。これはそれほど長い間ではなかったですが・・・やはり不便でしたし、不安でしたね。

そして、続いてもたらされたのは物資不足でした。まず初めに直面したのはガソリン不足でした。各所のスタンドには長蛇の列が出来ました。長い間並んで待っても、売り切れてしまう事もありました。買えたとしても数量制限付きでした。車社会の田舎では足りる量ではありません。

日用品や食品にも不足は発生しました。スーパーやドラッグストア、コンビニの棚には空白が目立つようになりました。パン、パックのごはん、缶詰、瓶詰、レトルト食品、生理用品、紙おむつ・・いろいろな物が手に入りにくくなりました。結果的に言いますと、飢えるほどではなかったのですけれどね。

それでもそんなガラガラのお店なんて目にするのは初めてで、その不安たるや何と言い表せばよいのかわかりません。私が最も心配だったのは紙おむつの不足でした。

 

シュウの出産予定日が4月半ばだったのです。ですから震災のその時は、あと1か月ちょっとで出産という状態だったのです。これからここは、どうなっちゃうんだろう。シュウが産まれてから、ちゃんと育てられるのだろうか。そんな不安を抱えて日々過ごしていました。

震災後は外を歩く度に、被災地へと物資を運ぶトラックを目にしました。そしてガソリンスタンドの長蛇の列。私が住んでいたあたりでは、家屋の被害はそれほどなかったようですが・・・それでも震災の影響は確実にあったのです。

 

しかしみんなが不安な思いを抱えて日々を過ごしていくうちに、だんだんと状況は改善していきました。実際にシュウを出産する頃には、ライフラインや物資の供給は安定してきていました。紙おむつも買う事が出来ました。シュウの為にストーブを使う事もできました。4月の東北は、まだまだ寒いのです。

 

私が出産の際お世話になった病院には、1冊のノートがありました。出産した人が自由に書き込めるノートです。先輩お母さんの話を読もうと、私はノートを手に取りました。パラパラとめくっていると、南相馬市から来たという方の書き込みに目が留まりました。

被災地では出産などできる状況ではなく、ここへ来た事。ここの病院で受け入れてもらえて良かったという事。記述者の思いが沢山書かれていました。

 

そうなんですよね。まだ出産まで1カ月以上あって、安住の地である家屋が無事で、身内の無事が確認できている私ですら不安だったのです。太平洋側で大きな被害を受けた方の心身の苦労たるや、想像を絶するものだと思います。

 

このような状況での出産でしたから私は、シュウ出産の際の事を思い出す度に、同時に東日本大震災の事も必ず思い出すのです。その逆も然りです。生涯忘れる事はないでしょう。

 

シュウを出産する予定がなかったならば、あの日あの時私はあの場にはいませんでした。シュウを介して、大切な事や忘れてはいけない事を再確認させてもらったように思います。

平穏な日常、豊富な物資、家族や友人。そんな物は時に一瞬で崩れてしまいます。小さな不満や愚痴はありつつも日々を平和に過ごしていける事に、改めて感謝したいです

 

被災地の完全なる復興を心より願っています。岩手も福島も宮城も行った事があるのです。なくなってほしくない場所です。

それでは今回はこのへんで。