発達障害の子との毎日

発達障害の子供との日常を綴っています。真面目な話あり、くだらない話ありです。

自閉症のこだわり⑦ 幼稚園にて

安くて美味しいチョコ菓子ボノボンに抹茶味が出ていたので買ってみました。100円ショップダイソーにて、4個108円です。普通のチョコ味は知っていたのですが、抹茶味は初めてです。食べてみたら、口に入れた瞬間フワっと抹茶の風味がしました。苦味はないので、小さい子でも大丈夫です。こんにちは、抹茶味のお菓子は試さずにはいられないmamemuchiです。

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これまでシュウのこだわりについて、沢山お話ししましたね。今回は数々のこだわりの中でも特に、幼稚園でしか発揮しないこだわりについて語りたいと思います。

 

幼稚園には雨天時以外は自転車で行っています。自転車で園の門を通り、園庭まで乗り入れます。ここでまずシュウは門を蹴りたがります。自転車に乗ったまま、カンカンと門を蹴りながら園庭に乗り入れたいのです。いつからやり始めた事なのか、それはもはや覚えていません。でも、年少の頃からしていたのは確かです。これはもう毎日の日課となっているのです。

他の人とバッティングしてしまったりして良いポジションがとれず、門を蹴れなかったりしたらもう大変です。シュウは朝っぱらから泣きわめき、荷物をぶん投げてキレます。事情を知らない他の園児や保護者は唖然です。普通の顔をして登園してきて園の敷地に入ったと思ったら、その瞬間突如キレた人ですから。

 

そんな第一関門を無事突破しても、その直後にすぐに第二の試練があります。シュウは、自転車が完全に止まる前に地面に飛び降りたがります。私が門を通過しスピードを緩めている最中に自分でベルトを外し、飛び降りるのです。

ちなみに飛び降りる前に停止してしまうと、シュウは怒り狂います。まぁ大抵はちゃんと(?)飛び降りるのですが、「飛び降りようとしたらベルトと水筒の紐が絡まってしまい、動きを止められてしまった。」というような事態が発生する日もあるんですよ。

 

そして第三関門は自転車を停める場所です。シュウは常に同じ場所に自転車を停めなければ気が済みません。けれども幼稚園の自転車置き場は、誰がどこに停めてもいいのです。早い者勝ちで適当に停めていくのです。

ですから、先にその場所に他の自転車が停まっていたらシュウは納得しません。その自転車の持ち主が戻ってきて、自転車を移動させるのを待たなければならなくなります。

 

毎日機嫌良く登園できるか否かは、この「門蹴り・飛び降り・ポジション取り」の3つが上手くいくかどうかにかかっています。

 

これらをクリアすると、シュウは園舎2階の保育室へと上がっていきます。しかし、私はまだ帰れません。シュウは「保育室のテラスから母(私)とバイバイする」事を日課にしているのです。その為私は、シュウがテラスに姿を現すのを待っていなければなりません。すぐに出てきてくれればそれでいいのですが、長い事待たされる日も多々あります。正直言って迷惑です

シュウのこだわりにわざわざ付き合っているのだから、せめて私をあまり待たせないようにしてほしいです。すぐに出てこない日は、私を待たせている事を忘れているのでしょうね(忘れるなよ)。かと言って勝手に帰ったらその後が大変だし・・・なだめなきゃならない先生が。ですから、シュウが出てくるまで辛抱強く待っています。

 

幼稚園としては「園児と保護者は靴棚の所でスッキリ分かれましょう。」という方針です。しかしシュウの場合は、合理的配慮として認めてくれているようです。ちなみに一時期、他の園児達も何人か、テラスからお母さんにバイバイしていました。ほぼ確実にシュウに影響されての事だと思います。シュウがテラスバイバイにこだわるようになる前までは、見かけなかった光景ですから・・・。

結局少しして、他の園児達はしなくなりました。先生が上手く言ってくれたのでしょう。でも、この時は焦りましたねぇ「他の保護者さん、『うちの子まで面倒な事するようになったじゃないか。余計な事するな。』って思ってるかもしれない・・・。」他の園児たち、『何でみんなはダメなのにシュウ君だけはいいの?』って思ってるかもしれない。」って考えてました。

周囲の人にも影響を与えてしまうような類のこだわりは、申し訳ない気持ちになりますね。

 

保育中のこだわりとしては「トイレのサンダルは決まった物を使いたい。」というのがありました。最近はあまり聞かなくなりましたが、以前はものすごくこだわっていたらしいです。シュウは、1番左に置いてある青いサンダルがお気に入りだったのだそうです。それを自分が使おうとした時に、他の子が使用中だったりしようものなら・・・激しく泣いて怒っていたらしいです。同じような青いサンダルは他にもあるのにです。色だけではなく、ポジションも大事なようです。

 

ポジションと言えば、保育室でテーブルに向かう際もシュウはこだわりを持っているようです。園児達はいくつかにグループ分けされています。りんごグループとか飛行機グループとか。そのグループ単位で座ったり、活動したりするんですね。保育室で使うテーブルには、それぞれのグループのマークが貼られています。

このマークの向きが、シュウにとっては重大事らしいのです。グループ事にテーブルで作業をする場合、園児達は自分のグループマークがついたテーブルに集まります。そして、各々着席します。

この時シュウは、「自分から見て、マークが正しい向きになる場所に座りたい」らしいのです。自分から見て横向きだったり反対だったり・・・そんな事は到底受け入れられないらしいです。

面倒くさ~。

ベストポジションを他の子に取られてしまうと怒ります。ただその場合、他の子はたまたまベストポジションに何となく座っただけです。シュウと違って、そこに変なこだわりはありません。ですから、シュウと場所を交代してくれるみたいです。優しい・・・。

 

座る場所へのこだわりとしては他に「○○君の隣じゃなきゃイヤ。」というのもあるみたいです。シュウは他者に対してあまり悪意は持たないタイプのようで、嫌いな子というのはいないみたいです。ですからこの場合のこだわりは「俺は○○君が好きだから隣に座りたい。」とか「△△ちゃんの隣りは嫌。」というのとは違うように思います。

シュウはただ、前回座った時には○○君の隣りだったのだから、今回も同じようにしたいと考えているのだと思いますね。臨機応変が苦手なんですね。

 

そして降園時もこだわりはあります。朝と同様に自転車のポジション、門蹴りに関しては勿論こだわります。その他には、園舎から出てくるシュウを待っている際の、私が立っているポジションに強くこだわります。ただ、これもトイレサンダルの件同様、最近では落ち着いてきていますが。年少の頃の方がこれに関するこだわりは激しかったです。普段と違う所に立っていると、号泣でした。

他の人からしたら意味が分からないでしょうね。幼稚園が終わってお母さんに会った瞬間、突然怒りが頂点に達しているという不思議生態の園児ですから。

 

自閉症児は人知れず様々なこだわりを持っているのです。理由もなくいきなり激高したように見えても、そこには必ず本人なりの理由があるのです。正直、からしたら超どうでもいい理由な場合が多いんですけど。本人にとっては人生を左右する大切な事らしいです。見守ってやってください。

それではまた!