発達障害の子との毎日

発達障害の子供との日常を綴っています。真面目な話あり、くだらない話ありです。

自閉症のこだわり⑤ 1番になりたい

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今回もシュウのこだわりに関するお話です。シュウは1番になりたがります。子供にはありがちですね。スポーツでもゲームでも、負けると悔しい。大人でも、トップアスリートの方々なんかは皆負けず嫌いですよね。

ですから、勝負事で勝敗にこだわる気持ちは分かります。やっぱり負けるよりは勝つ方が気分は良いです。

しかしシュウが1番になりたいのは、そういう勝負事の局面だけではないのです。何でもない日常生活の1コマにおいても、負けたくないのです。例えば・・・

 

部屋を出る時は1番に出たい

母(私)よりも先に着替えたい

道行く他人に先を越されるのは嫌

 

・・・等があります。

 

自宅から出る時は、絶対にシュウが1番先に出たがります。私が先に外に出てしまうと怒ります。靴を履く段階からすでに、シュウが先じゃないとダメです。

これは幼稚園でも同じようで、部屋を出る時は先頭になりたい。階段を下りる時も1番がいい。とにかく移動の際には1番前を歩きたいという事のようです。大概の子は、トイレに向かう際自分が何番目だろうが、靴棚到着が何番になろうが、そんな事は大して気にしません。ですからシュウが先頭になりたがった場合、別段それに対して抗議の声は上がらないようです。「シュウ君、そんな事気になるの?じゃあ1番前どうぞ。」という感覚なのでしょうか。

けれども中には、負けず嫌いな子もいます。そういう子とは1番を争う事になってしまうので、トラブルが起きないよう注意が必要です。

 

外出から帰った際の着替えや、お風呂前後の衣服の着脱に関しても、シュウはこだわります。1番になりたいのです。うっかり私が先に着替えを済ませてしまうと号泣です。

 

そして、道行く他人を勝手にライバル視してしまう・・これが最も困るこだわりの1つです。自転車なり徒歩なりで外を移動している最中。シュウは後ろから追い抜かれたくありません。車道を挟んだ向かい側にいる人でもそれは同じ、相手の方がスピードが速いと、シュウは大慌てです。

徒歩の場合は猛ダッシュします。私の後ろに乗って自転車移動中の場合は、「あ!おかあさん!2ばんになっちゃう!!いそいでいそいで!!!!」とスピードアップを要求してきます。

スピード勝負に負けてしまった場合には泣いて怒ります。

 

たまたま同時刻に同じ道を通っただけの他人なのに、勝手にライバル視され、勝負を仕掛けられる。相手からしたらいい迷惑です。

 

まぁシュウも、相手に絡むわけではなく、一人でキレてるだけなのですが。距離によっては、相手方も状況を察してしまいますからね・・・。

私も「1番じゃなくても大丈夫だよ。」「今は競争しなくていいんだよ。」とは言っているのですが。シュウはどうしてもこだわります。

 

まぁ最後の件についてはともかく、「1番に移動したい」「1番に着替えたい」というのは、考えようによっては悪い事ではありません。「遅れを取りたくないから、誰よりも素早く準備を整える。」「1番になりたいから、できるだけ素早く動くようにする。」・・・というような、向上心や努力に繋がりさえすれば

ところがシュウは残念な事に、現在の所そういった上昇志向には繋がっていません。「1番になりたいから自分が頑張る!」というよりは「自分が1番になりたいからみんな待ってて!」みたいな感じなんですよね・・・。

 

う~ん・・・まぁね・・・。発達障害児は「集中力がきれやすい」「精神的に疲れやすい」「的確な状況判断が苦手」等の特性があったりしますからね。努力と口で言うのは簡単ですが、実行するのはなかなか難しいというのはわかります。

けれどもシュウの事をよく知らない人から見たら、シュウって「どうでもいい事でいちいちキレてくる訳わからん面倒くさい人」じゃないですか。完全に。

親の立場からすれば、やっぱり周囲の人には愛されてほしい「面倒だからあんまり関わらないようにしよう。」と避けられてしまうのは寂しいものです。

 

ですから、シュウにはもっと柔軟な対応というものを身につけてほしいです。自閉症児にとって、それはものすごく難しい事なのですけれどね。少しずつでも、改善していけばいいなと思っています。

 

身近にこだわりの強い自閉症児がいて、対応に困っているというあなた。そのこだわりが危険なものや迷惑なものでない場合は、出来る事なら阻まないであげてください。定型発達の人にとってはどうでもいい事でも、本人にとっては重大事なのです。

こだわりは、ずっと続くものもあれば、自然と消えるものもあるそうです。実際シュウの場合も、昔はこだわっていたけれど、現在では無頓着になった事柄がいくつかあります。逆に、長い間続いているこだわりもあります。

どちらにしても、強制的にこだわりをやめさせるのは得策ではありません。それをしてしまうと自閉症児はストレスや不安・不信感が強くなり、新たなこだわりを引き起こしたり二次障害を起こしたりする可能性があります。

 

もちろん、障害があるから何でも許されるわけではありません。障害があろうがなかろうが、やってはいけない事はやっちゃいけないのです。

けれどもそれが社会通念上許容範囲な事であるならば、見守っていてほしいのです。今、安心できる毎日を過ごす事によって心が満たされ、将来は素敵な大人になれるかもしれません。

まぁ、真面目に話している私ですが・・・

 

本音を言うならば、こだわりって対応するのが超面倒くさいので、早く消え去ってほしいんですけどね。

 

それではまた。