発達障害の子との毎日

発達障害の子供との日常を綴っています。真面目な話あり、くだらない話ありです。

発達障害、認める?受け入れにくい?

昨日は一日中雪が降っていました。シュウは雪が大好きなので、雪道を歩く際は、まだ誰も通っていない所を選択して進みます。雪がこんもりと積もりまくった所を力強くラッセル車のように進んでいきます。しなくてもいい苦労を自ら引き受けるシュウです。後から通る人は、道幅が広くなってラッキーです。そう考えるとこれも人助けですかね。こんにちは、mamemuchiです。

 

発達障害を持つあなたや、そういう家族がいるあなた。発達障害を疑ったきっかけって何でしたか?シュウの場合は自治体の健診でした。まずは1歳半健診の時。

身長82cm、体重10.8kgの平均値体格。力も強く、身体面では問題がありませんでした。しかし、意味のある言葉が出ない・指差しできない・なぐりがきしない・食事が少なく授乳回数が多すぎる・言葉での指示が通らない・落ち着いて座っていられず好き勝手に動き回る・・・等のせいでしょう。「2歳になったらまたきてください。」と言われました。

正直、この時点では私はあまり心配していませんでした。いろいろな事が平均よりも遅れているのはわかっていましたが、個人差の範疇だと思っていたのです。子供って個人差が大きいじゃないですか。一般的に男の子は言葉が遅いって言いますし。

ですから、「ふ~ん。自治体も心配性だなぁ。」くらいに思っていました。でも、2歳で再び健診に行ったら療育を勧められました。この時も私は「心配しすぎじゃん?でもシュウは私と過ごしてばかりだから、療育は習い事っぽくていいかも。」とか考えていました。危機感ゼロです。

これね、「まさかウチの子に限ってそんな・・・。」みたいに思っていたわけではないんですよ。シュウの状態は、本当に大したことじゃないって思ってたんです。少子化だから、めちゃくちゃ大事にされるんだな~、慎重に対応するんだなぁ~って。

実は私は身内に障害者がいます。内面的な障害ではなく身体障害なので、シュウとは真逆なんですけどね。子供の頃から障害者と生活を共にしてきた私にとって、障害者って身近な存在なんです。

「障害って誰にでも発生する可能性はあって、全然特別じゃない」っていう感覚なんですよ。ですから本当に、「シュウに障害なんてあるはずない。ウチの子を障害児扱いするな!」みたいな感覚はなかったです。「育児なんて理想通りにはいかないんだから、気楽にいこうぜ。心配し過ぎ、良くない。」みたいに思っていただけでした。

 

まぁ結果的に自治体の判断は正しかったわけで・・・シュウは後に「自閉症ADHD精神遅滞」と診断されました。健診スタッフさん、あの時は最善の判断をありがとうございました。感謝してます、ほんとに。

 

そんなわけで、何となく療育に通うようになったシュウと私。前述の通り、通い始めは何も気にしていなかったのですが、そんな私もだんだんとシュウの症状が気になり始めました。

きっかけは何だったでしょうか・・・。療育の先生の「シュウちゃんはこだわりが強いので、保育園や幼稚園に通うようになったら大変かもしれませんね。」という言葉だったか。それとも、いくら何でもあまりにも言葉が遅すぎる思った事だったか・・・。

そう、私がシュウの成長具合にひっかかりを感じ始めていた時、シュウはすでに3歳近くになっていました。あと少しで3歳なんです。3歳って、生まれ月次第では幼稚園年少さんですよ。シュウは4月生まれなので、幼稚園入園は4歳直前ですけど。

シュウはYESもNOも言いません。不満があれば泣くか暴れるかで、具体的には何一つ伝えてはくれません。こちらの言った事をどの程度理解できているのかもわからない。「痛い、やめて、ダメ。」等、何十回言ってもやめない。

当時のシュウはそんな子でした。

能天気に構えていた私も、さすがにこれは何かあるんじゃないかと思うようになりました。一日中泣きわめいてばかりのシュウに対し、私のイライラは限界に達していました「いい加減にして!」「泣いてちゃわかんない!言葉で言って!」「いちいち泣かないで!ダメって何度も言ってるのに何でわかんないの!」「うるさい!」等と、ひどい事をシュウに言ってしまう日もありました。シュウが悪いんじゃないのにね。

ですから、後に正式に発達障害の診断が下された時はホッとしました。シュウがどうしてこんな状態なのか、その理由がわかって安堵したのです。理由がわかれば対策も取りやすくなります、周囲への説明もしやすくなります。

 

私はこんなふうですが、「障害があるなんて信じたくない。」と考える方もいるでしょうね。当然です。周囲からの偏見とか、将来への不安とか・・・たくさんありますしね。でも、障害があると認定されるのって、悪い事ばかりじゃないですよ。

公に認定されようがされまいが、症状に変わりはないわけですからね。だったら認定された方が、必要な支援を受けやすくなります。シュウも発達障害があるという事で幼稚園では加配の先生を付けてもらう事ができました。もしも私がシュウを療育にも通わず、何も困難はないと思い込んでそのまま幼稚園に入れていたら。トラブルが多発して退園を選択せざるを得ない状況になっていたかもしれません。

発達障害とわかっていたので、周囲の人への説明も私はしやすかったですね。シュウの言動のメカニズムがわかっているので。これって大きいと思います。「何でか理由はわからないけれど、とにかく困った言動が多い。」となると、理由がわからないだけに対応も難しくなります。

しかし、発達障害の特性がわかっていれば「こういう理由でこんな事をしてしまいますが、こういうふうに対応してもらいたい。」というように上手く説明ができます。その方が周囲の人たちも不安が少なくなると思います。「何かあの子って、変な言動多いよね・・・。」が、「ちょっと変わったところがあるけれど、こういう理由があるからなのね。」って理解してもらえます。

私は幼稚園でもシュウの障害についてはカミングアウトしています。他のお母さんたちがどういうふうに捉えているか、本当の所はわかりません。もしかしたら「シュウ君とウチの子はあんまり遊ばせたくないわ。」って考えている方もいるかもしれません。けれどもこれまでの幼稚園生活で、私とシュウが迫害された事は1回もありませんでした。シュウが迷惑をかけてしまうシーンも多々あったのですが・・・良い人達に恵まれたなぁと、ただただ感謝なのです。

発達障害をカミングアウトするか否かには、様々な意見があると思います。「発達障害」という言葉を使うかどうかはともかく、「ウチの子、こういう特性があるんです。」というような事は伝えておいた方がいいかもなぁ・・・というのが私の考えです。

もうすぐ年度が替わります。環境が変化する方も多いでしょうね。シュウもそうです。不安ありますよね。でも、どんな時でも「シュウにとって一番いいのはどんな事か。」を考えて行動したいなと思います。

それではまた。