発達障害の子との毎日

発達障害の子供との日常を綴っています。真面目な話あり、くだらない話ありです。

発達外来では何をするのか。

こんにちは、完全朝型人間のmamemuchiです。夜更かしは苦手で、近頃は毎日のようにシュウよりも先に眠ってしまいます。昨日は、日付が変わる前にふと目覚めました。私の隣でシュウがWiiUつけっぱなしで爆睡していました。いつから・・・。

 

あなたは発達外来に馴染みがありますか?シュウはたまに発達外来へ行っています。特に頻度は決めていません。必要な時に行く感じですね。発達外来って何をするの?って思っている方もいますよね。ケースバイケースではあると思いますが、今回はシュウの場合を紹介したいと思います。

まず普段の診察では、現状チェックや経過観察のような事をしています。先生がシュウに話しかけてコミュニケーション能力をチェックしたり、絵カードを見せて質問をしたり、ボール遊び等をして身体面のチェックをしたり・・・等です。

先生とシュウのやり取りの間、私も同室にいます。しかし、口出しはせずに見守っています。シュウがどんなにズレた事を言ってもです。先生はシュウの反応を見たいわけですからね。でも、ものすごく口出ししたくなります。だって、ズレてるんだもん!!

 

先生 :幼稚園の運動会、まだ?もう終わった?

シュウ:まだ。(4日前に終わったばかり)

 

先生 :お友達いる?

シュウ:うん。

先生 :何人いる?

シュウ:31にん。(幼稚園のクラス全員でも20人ちょっとしかおらず、療育のクラスも

    少人数制。31がどこから出てきた数字なのかは全くの不明)

先生 :お友達は何ていうの?

シュウ:?

先生 :お友達いるでしょ?お名前は?

シュウ:シュウです。

 

先生 :幼稚園のお弁当はいつも誰が作ってるの?

シュウ:・・・えーっとねぇ・・・。・・・・・・・・・・・・・・・・・・たまごやき・・・・・・・・。

 

もうね、毎回こんなですわ。まぁ、全く的外れな事を言っているわけではないんですよね。何かの名前を聞かれたから何かの名前を言ってるし、お弁当の事を聞かれたからお弁当関連の事を言っています。

シュウは言葉の理解が遅いので、質問の意味がわからない場合が多々あります。ですが、何か聞かれているという事自体はわかっているんですね。そして、何かしら答えなければいけないという事もわかっています。ですので知っている単語を元に、連想ゲームのように答えを探しているのかもしれません。

 

絵カードを使ってのやりとりでもズレは生じます。「男の子が両手を大きく広げて通せんぼしていて、それをされている女の子はアゴに指を当てて困り顔」という絵を見せられたシュウ。

 

先生 :この男の子は何をしているかな?

シュウ:こうしてる。(両手を広げて男の子の真似)

先生 :男の子、通せんぼしてるね。女の子はどういう気持ちかな?どういうふ

    うに思ってるかな?

シュウ:こうしてる。(指をアゴにあてて、女の子の真似)

 

次に、女の子が微笑みながら読書している絵を見せられたシュウ。

 

先生 :女の子の顔を見て?どういう気持ちかな?

シュウ:ほんをみてる。 

 

そのまた次は、「男の子がカレーを食べて、ベーっと舌を出して辛そうにしている絵」 を見せられたシュウ。

 

先生 :この男の子は何を食べてる?

シュウ:カレーごはん。

先生 :そうだね、カレーだね。カレーはどんな味?

シュウ:

先生 :この男の子はどういう気持ちかな?

シュウ:ベーってしてる。 

 

はい、そうです。シュウは目に見えない事を答えるのが苦手なんですね。気持ちを聞かれても、そういう抽象的な事柄を的確に表現できないのです。ですから、見たままの事をそのまま言ってしまいます。

目に見えない事柄の理解が難しいという特性はシュウだけでなく、発達障害の子には多く見られる特性らしいです。発達障害の子との会話がスムーズにいかない場合、そのへんの事を意識してみるとよいかもしれません。比喩表現、勘違いしやすい表現、紛らわしい表現、複雑な表現、ダラダラと長い表現、難しい表現は上手く伝わらない場合が多いのです。

会話のポイントは簡単な言葉で要点をしぼって簡潔にです。例えばシュウの場合、「行く」を「通う」と言われるとわからなくなります。「何歳」を「いくつ」と表現されるのもわからないようです。

 

まぁこんなふうにいろいろ言ってる私ですが、シュウが混乱してしまうような表現をうっかり使ってしまうことはよくあります。その度に反省です。日々勉強ですね。次回は「発達障害の場合、病院って必ず行かなきゃいけないの?療育だけじゃダメなの?」というテーマで話をしたいなと思います。

それではまた!